子供が友達と一緒に遊べているのか?
周りと一緒にできているのか?
学校での友達関係を心配する親は多いですよね。
この物語に出てくる少年の両親は
変わり物の息子を心配していました。
そんな少年が夏休みの自由研究に
「自分の文明」を作ろうと思い立ちます。
自分だけの国。文明ってどんなものなのでしょう。
次から次へと新しいものを作り出していくお話に、
子供だけでなく、大人も
ワクワクしてしまう物語です。
この記事では、この「ウエズレーの国」のあらすじと、
読み聞かせのポイント、子どもの実際の反応を紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。
「ウエズレーの国」絵本のあらすじ・作者・出版社・対象年齢
「ウエズレーの国」のあらすじ
主人公のウエズレーはちょっと変わったところがあり、
周囲から浮いていて
同級生たちによくからかわれていました。
でもウエズレーは周りに合わせる気はありませんでした。
ピザやコーラは嫌いだし、みんな同じようにしている
髪型もカッコいいと思いませんでした。
ウエズレーは自分を持っていて、
周りのことは気にしなかったのです。
そんなウエズレーに夏休みが訪れ、
自由研究をすることになります。
ウエズレーが設定したテーマは
「独自の文明を作る」というものでした。
ある日、ウエズレーの庭に種が飛んできます。
それは今まで見たことがない新しい植物でした。
ウエズレーはあたらしい作物を育てます。
成長した植物の実を食べたり、
皮を使ってカップを作ったり、
茎から繊維をとって帽子や服も作ります。
種からは油をとったり、
虫除けとして売ったりもしました。
また、日時計を作って「自分だけの時間」を決めたり、
新しい数の数え方や新しい文字も考えました。
ウエズレーは自分だけの特別な文明を創り出していくのです。
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「ウエズレーの国」絵本の情報
【作者】ポール・フライシュマン
【絵】ケビン・ホークス
【出版社】あすなろ書房
【大きさ】24×27.5cm
【ページ数】33ページ
【初版年月日】1999年6月
【対象年齢】小学校低学年~高学年
「ウエズレーの国」絵本の読み聞かせのポイントやコツ
ウエズレーの夏休みのできごとなので、
夏休みに向けて読み聞かせるのにピッタリのお話です。
小学校低学年から高学年向けの内容なので、
読む年齢に合わせて読み方を調節してあげるのが
ポイントです。
高学年になり自分の知識や経験が増えると、
他人の感情で聴くよりも自分なりに
自由に感じたり考えたりしたくなります。
高学年にはあまり感情をこめずに、
言葉からイメージしやすいように読んでみましょう。
反対に低学年では、言葉を聞いて
自分で意味を理解しイメージできることが限られます。
ですので、感情をこめながら
言葉を伝えるように読み聞かせをすると良いでしょう。
ウエズレーが作りだしていくものを読むところは、
一つ一つ間をあけて読むと、
作り出した物のイメージを持ちやすく
創造力がふくらんでいきます。
「ウエズレーの国」絵本の感想と子どもの反応
みんなが好きなものを、嫌いと言えるウエズレーは
周りから浮いてしまっていて、
両親も心配していました。
この両親の気持ちはよく分かります。
でも本を読んでいると、
子供にはウエズレーのように
自分を持って欲しいなと思ってきます。
ウエズレーが何でも自分で考えて
新しいものを作りだしていく様子は
見ているだけで楽しくワクワクしました。
子どもたちも自分も何かをしてみたい!!
と思ったようです。
次はどんなものを作るのだろう?
こんな国があったらな!自分だったらこんな風にしたい!
と子供と話しながら創造力がふくらんでいきました。
楽しそうにしているウエズレーに、
からかっていた同級生が興味をもってやってくるところや、
ウエズレーが同級生と一緒に遊ぶようになっていくお話に、
最後はなんだか安心してしまいます。
自分らしく生きることや、
新しいものを作り出していく楽しさを
感じられるお話です。
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おわりに
小学校低学年から高学年が対象ですが、
子供を持つ親にもおすすめの1冊です。
他の子どもと我が子を比べてしまいがちですが、
1人1人の個性を大切にして、
ありのままでいいんだよ。
好きなことを思いきりやりなさい。
と言ってあげられるような気がします。
夏休みの前にぜひ、お子さんと一緒に読んでみてください。
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