気づいたら時々、チーズを室温に放置してしまうことがあるかもしれませんね。
通常、チーズは室温での保存を推奨されていません。
室温でどの程度持つのか、腐敗のサインとチーズを長持ちさせるための保存方法についてご紹介します。
チーズの室温耐性について
ほとんどのチーズは冷蔵が必要で、店頭でも冷蔵状態で販売されています。チーズを保存する際には、特定の温度と湿度が求められます。
チーズの理想的な保存条件は、温度が5℃から10℃、湿度が80~85%です。
これにより、チーズを室温で保管することは適していません。室温での持ち時間は季節によって変わり、特に夏場は一日もたたずに溶けたりカビが生えたりすることがあります。寒い季節で暖房がなければ1~2日持つこともありますが、暖房が効いている場所では室温保存は避けた方が良いでしょう。チーズを美味しく安全に楽しむためには、冷蔵保存が基本ですので、忘れずに冷蔵庫に入れましょう。
チーズ別、室温での保管可能時間
チーズの種類によって、室温での保管時間が異なります。それぞれのチーズについて見てみましょう。
プロセスチーズ
- プロセスチーズの室温保管期間
夏期:1日
冬期:2日
プロセスチーズは、ナチュラルチーズに加工を施し、乳化剤を加えたものです。この加工により、微生物の活動が抑えられますが、それでも室温での保管は推奨されません。室温で長く放置されたプロセスチーズは腐敗の可能性があるため、廃棄をおすすめします。
- プロセスチーズの種類例
スライスチーズ
ベビーチーズ
6Pチーズ
溶けるチーズ
溶けるチーズ
- 溶けるチーズの室温保管期間
夏期:数時間
冬期:2日
溶けるチーズは、室温に置くと溶けやすく、カビが生えるリスクが高まります。特に暑い夏は、冷蔵庫での保管が必要です。
カマンベールチーズ
- カマンベールチーズの室温保管期間
夏期:数時間
冬期:半日
カマンベールチーズは、自然発酵タイプで室温保存には向きません。適切な保管温度は約5°Cで、室温では風味や臭いが変わる可能性があります。
クリームチーズ
- クリームチーズの室温保管期間
夏期:数時間
冬期:半日
クリームチーズは水分が多く、他のチーズより腐敗しやすいです。室温での使用の際は、長時間放置せずに、小分けにして保存するのが良いでしょう。
粉チーズはなぜ常温保存が可能?
粉チーズは、他のチーズと違って常温保存が可能です。
これは粉チーズが湿気を嫌う特性を持っているからです。冷蔵庫での保存をすると、取り出す際の温度差によって結露が起こり、水分が付着することがあります。これにより、粉チーズ独特のサラサラした感触が失われてしまいます。
そのため、粉チーズは常温で保存することが適切です。
しかし、夏などの高温期には、ダニの発生や品質の劣化の可能性があるので、そのような時期は冷蔵庫での保存がおすすめです。
腐ったチーズの見分け方
チーズが腐ると、見た目、匂い、味に顕著な変化が生じます。
見た目の変化
・カビが生える
・色が変わる
・表面に水分が増える
匂いの変化
・酸っぱい匂いがする
・アンモニア臭がする
・雑巾のような匂いがする
味の変化
・苦味がある
・酸っぱい味がする
・ピリピリとする感覚
・舌にしびれを感じる
これらのサインが見られたら、チーズが腐っている可能性が高いです。その場合は食べずに廃棄するのが安全です。
チーズの新鮮さを保つための保存方法
チーズを長く新鮮な状態で楽しむための保存方法について詳しく説明します。チーズを美味しく保つためには、冷蔵が一番です。
ただ、チーズは乾燥しやすく、他の食品の匂いを吸収することがあるので、次のような方法で保管しましょう。
・水分を抑えるために、3~4日ごとにラップを新しいものに変える。
・水滴が付いた場合は、キッチンペーパーで優しく拭き取る。
野菜室など湿度の高い場所で保存すると、乾燥を防げますが、ニンニクやネギなどの強い匂いの食品からは離して保存してください。
また、ピザやグラタン用のシュレッドチーズは冷凍保存も可能です。使い残した場合は、ラップで包んでジップロックに入れて冷凍庫に入れましょう。これで約1ヶ月は保存できますが、冷凍すると味や食感が変わることがあるので、できるだけ早く使いましょう。
使うときは、解凍せずにそのまま凍った状態で加熱調理することをおすすめします。
チーズの適切な保存方法まとめ
チーズは室温で保管すると速やかに劣化するため、冷蔵庫での保存が推奨されます。
腐敗したチーズは見た目や匂い、味に明らかな変化が現れるので、何か異常を感じたら食べないようにしましょう。
チーズは、風味や食感が損なわれる前に、冷蔵や冷凍で適切に保存し、早めに消費することが重要です。